きょうもまた、あなたとおいしい朝食を食べる、それが幸せ。 風は、すずやかに、木の葉をゆらし、小鳥のさえずりが、庭に降る。 バンコク バンカピから。今日も元気だ、幸せだ!
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
僕のささやかな愉しみに、本を読むことがあります。

たまに英語の(実用)本を読むこともありますが、

殆どは日本語の本です。

それは、文化も自然環境も違うタイに来ても変わりません。

タイに来たら、タイの本を、タイ語で読む、

そうありたいと願うのですが、

言語に、それだけの才能は授かっていないようで、

あきらめています。

それどころか、

日常生活に必要なタイ語すら、勉強していない、

毎日なんですが、

その理由のひとつとして、

日本語の本を読む愉しみに、勝てない、

ということがあげられる、でしょうか。

ちょっと、言い分けがましい、ですが・・・。^O^


若いころは、読書にも力が入って、

人生の難問題に向かってどう態度を取るべきか、とか

新しい知識を得て仕事に活かす、とか、

なにか目的があって、その解決のために、本を読んだ、

ということが多かったように、思います。


今は、肩に力が入らず、

どんなに難しそうな本を読んでも、

どんなに有名な著者でも、

なにか、昔からの友人が、そっと、

面白い話だったり、人生の知恵だったり、ささやかな秘密だったりを、

耳のそばで、語ってくれているような、

囁いてくれているような、

そんな読み方に、なっているような気がします。


それで、こんな暑いタイの、コンドミニアムのベランダで、

夕方の風に吹かれながら、

彼女が帰ってくるまで、本を読んでいたりするのですが、

乙川優三郎 - 「さざなみ情話」、「武家用心集」、

若山牧水歌集、

宇野千代さんの、エッセイ、

などを、最近、読みました。


「さざなみ情話」は、

銚子から高瀬舟で江戸まで荷を運ぶ船頭さんと、

途中の松戸にある平潟河岸のお女郎さんとの、恋愛物語です。

乙川さんの小説には、銚子を舞台にしたものが何品かあり、

千葉在住の僕には親しみがわきます。

「武家用心集」は、

下級武士、それも長男ではなく「部屋住み」といわれる次男・三男の、

悲哀の人生のさまざまな様相をしめしながらも、

はっとする、心を打つ瞬間を切り出して見せ、

じんわりと、

世の中捨てたものではないなぁ、

とホロリとさせてくれます。

この類に、有名な山本周五郎の「日本婦道記」があるかと思いますが、

あれほどに、お説教めいた、というか、人道色は強くないので、

さらりと、読めます。

ホロりと涙させる力は、同じ、かと思いますが。


こんな本を、なんでタイに来てまで、読んでいるんだろう、

と思うこともあります。


しかし、そおれはきっと、

人間は、忘れやすいので、

あるいは、そういう気持ち・感情・情緒というものは、

いつもいつも、鍛えておかなければ、失われてしまうので、

(使わない筋肉が、衰えていくのと同じで)、

その心の修練のために、

こういう物語を通して、

日々に新たに、こころを洗っておく必要があるのだと、

思っています。


宇野千代さんの、「しあはせば話」のなかに、こういうエピソードが

語られています。

岐阜県根尾村に、今では有名になった「淡墨(うすずみ)の桜」があります。

これは、捨て置かれて瀕死の状態にあった桜の惨状を、

宇野千代さんが、新聞紙上などで訴え、保存活動に邁進したために、

今日の隆盛を再び得た、樹齢1500年以上の、日本三大桜のひとつ、

神々しいまでに美しい桜、とか。

(一度は、訪れてみたい、ですね)



201107o9usuzumi-sakura1


20110709usuzumi-sakura2


20110709usuzumi-sakura3


20110709usuzumi-sakura4


(上の画像は、根尾村薄墨桜で、画像検索した中から、お借りしました)


淡墨桜は蕾のときは薄いピンク、

満開に至っては白色、

散りぎわには特異の淡い墨色になり、

淡墨桜の名はこの散りぎわの花びらの色にちなむ、

と言われているのですが、

宇野千代さんは、

名前の謂われについて、違う見方をされています。


「いや、さうではないんです。

花の色が淡墨色をしていたから、それで淡墨桜と言ふのでは

ないんです。

淡墨と言ふのは、ほんのちょっとの間しか住まなかった、

といふ意味なんです。

その遠い昔に、まだおん齢が18歳であられた、のちの継体天皇が、

この根尾の山奥に隠棲してをられたのであったが、

都から迎への人が来て、天皇になられるために、

都へつれられてお帰りになった。

そのとき18歳であった若い親王は、やはり同じように若い恋人を、

この根尾の山奥に残して、お帰りになったのであろうと、

私は想像したが、

そのときの御製の中に「薄住よ。」と言ふお言葉があった。

それが、この桜のほんたうの名前になったのだ、と。

「薄住よ」とは、

ほんのちょっとの間しか、あなたと一緒に住めなくて、

ほんたうに名残り惜しいことである、

という、

哀しいロマンスなのであった、

と私は想像している。」


 「身の代と遺す桜は薄住よ 千代にその名を栄盛へ止むる」 

  みのしろと のこすさくらはうすずみよ  ちよにそのなを さかへとどむる



こうして、

僕のこころも洗われる、のですが、

一方で、

タイでの生活が、「薄住み」にならないように、

気を締めなおす、

契機にもなります。


感謝。



↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
<タイ・ブログランキングに、登録しています。
応援ください。読んだら、必ず、クリック一回!>

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓


タイ・ブログランキング


わたしのお勧め出会いサイトです↓
Thai Dating, Singles and Personals

コメント
この記事へのコメント
 紙魚
 若い頃は紙魚になりたいとまで思うほど
 本が好きでよく読んでいました。
 タイへ来てから何故かタイ語に取り付かれて
 ずーっとタイ語と楽しい格闘をしています。
 尤も極める事は不可能なので
 この9月までの限定と自分で期限を決めて!
 その後は又本の世界に浸れると楽しみにしています。
 私は単純で塩野七海の世界、旧約聖書
 そして十八史略が好きです。
2011/07/10(日) 04:11 | URL | トマックス #90LdKUd6[ 編集]
淡墨の桜の名前の由来、知りませんでした。いい話ですね。
2011/07/10(日) 11:50 | URL | まき #-[ 編集]
残された人生を楽しむ
管理人さんの読書量もさることながら、文章力にも驚きます。

>あるいは、そういう気持ち・感情・情緒というものは、
>いつもいつも、鍛えておかなければ、失われてしまうので、
>(使わない筋肉が、衰えていくのと同じで)、
>その心の修練のために・・・、

若い頃は良く本を読んだものです。視力が衰えてからは極端に読書量が落ちてます。忘れていた感覚を思い出させてくれました。まだ、老け込んでは居られない。体力も落ち、発想力も湧かなくなってしまいましたが、ここで、発起して肉体改造から頑張ろうと思います。
彼女のいない私には、待つ事の楽しみはありませんが、異国での過ごし方が少し見えて来ました。
身体を若く保ち、頭脳を鍛錬し、残された人生を楽しみたい、と思い始めました。
タイ関連のブログが消えて行く中、継続して行く事は難しいと思いますが、可能な限り”交流の場”として
続けて欲しいです。
2011/07/10(日) 13:05 | URL | daiki #-[ 編集]
読書は永遠なり。 
トマックスさん、
タイ語との取り組み、頭が下がる思いでいつもうかがっております。
ぜひ、継続して、モノにしてください。
私も、いつかは、簡単な日常語ははなせるようになりたい、
という野望をすてたわけではありません。。。^O^
トマックスさんは、いいですね、読書の分野を絞って、
今に至っているのですから。3分野、すべて奥行き深く、
極めがたいところがあって、これからが楽しみですね。




>  若い頃は紙魚になりたいとまで思うほど
>  本が好きでよく読んでいました。
>  タイへ来てから何故かタイ語に取り付かれて
>  ずーっとタイ語と楽しい格闘をしています。
>  尤も極める事は不可能なので
>  この9月までの限定と自分で期限を決めて!
>  その後は又本の世界に浸れると楽しみにしています。
>  私は単純で塩野七海の世界、旧約聖書
>  そして十八史略が好きです。
2011/07/12(火) 12:00 | URL | imhappy #-[ 編集]
薄住み、から、薄墨へ 
まきさん、
始めまして。
ほんとうに良い話だと、おもいました。
作家の想像力には、感心します。
普通には、常識になれて、見落としてしまう、
ささやかなことを、さっと切り出してみせてくれます。
言われたあとは、ああ、そうなんだ、それが普通の考えだ、
と思わせるから、見事、ですね。


> 淡墨の桜の名前の由来、知りませんでした。いい話ですね。
2011/07/12(火) 12:20 | URL | imhappy #-[ 編集]
ご一緒に。。。Re: 残された人生を楽しむ
daikiさん、
励ましの言葉をいただきまして、ありがとうございます。
こちらが、身のしまるような、決意のことばにあふれていて、
読んでいて、気持ちが洗われました。
そうです、まだまだ、これからだ、と思います。
決心するだけで、力強くなったような、気がします。
最近の私のモットーを、
なぜ、いま、ベストをつくさないか、
という言葉にしようと思っています。
一緒に、励ましあいながら、行きましょう。



> 管理人さんの読書量もさることながら、文章力にも驚きます。
>
> >あるいは、そういう気持ち・感情・情緒というものは、
> >いつもいつも、鍛えておかなければ、失われてしまうので、
> >(使わない筋肉が、衰えていくのと同じで)、
> >その心の修練のために・・・、
>
> 若い頃は良く本を読んだものです。視力が衰えてからは極端に読書量が落ちてます。忘れていた感覚を思い出させてくれました。まだ、老け込んでは居られない。体力も落ち、発想力も湧かなくなってしまいましたが、ここで、発起して肉体改造から頑張ろうと思います。
> 彼女のいない私には、待つ事の楽しみはありませんが、異国での過ごし方が少し見えて来ました。
> 身体を若く保ち、頭脳を鍛錬し、残された人生を楽しみたい、と思い始めました。
> タイ関連のブログが消えて行く中、継続して行く事は難しいと思いますが、可能な限り”交流の場”として
> 続けて欲しいです。
2011/07/12(火) 12:29 | URL | imhappy #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://im8p.blog25.fc2.com/tb.php/666-49389e62
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。